エデュース 学校経営研究所ブログ

【開催報告】 『第5回大学ミッション経営研究会』

イベント開催報告

2016年01月25日

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去る1月15日(金)中央大学駿河台記念館にて
エデュース学校経営研究所・大学マネジメント研究会後援にて
『第5回大学ミッション経営研究会』が行われました。
 

開催概要

 
日時:2016年1月15日(金)
   14:30-17:00  ※終了後、情報交換会開催
会場:中央大学駿河台記念館 5階 570号室 (アクセス:JR中央線 「御茶ノ水駅」徒歩3分)
 
講演① 『CUC Vision 100
 ~千葉商科大学創立100周年に向けた将来構想~第1期中期経営計画について』
学校法人千葉学園 理事・事務局長 / 千葉商科大学 事務局長  露崎 洋 氏
 
講演② 『相模女子大学のビジョンとその実現に向けた中長期基本計画 』
学校法人相模女子大学 理事・事務局長 速水 俊裕 氏
 
 

 研究会の様子

第1部として学校法人千葉学園 理事・事務局長 / 千葉商科大学 事務局長  露崎 洋 様をお迎えし、『CUC Vision 100 ~千葉商科大学創立100周年に向けた将来構想~第1期中期経営計画について』と題して千葉商科大学の事例をご紹介いただきました。
 
学校法人千葉学園は、昭和25年に商学部商学科を設置・昭和30年に経済学科を増設して「商経学部」と改称して以来、平成12年(2000年)を迎えるまで改組を行わない時代があったそうです。2000年以降、加藤学長・島田学長を迎え、新しい学部を積極的に開設していますが、18歳人口の減少を予見しながらも組織が硬直的であった時代のレガシーを背負っていると、露崎様は分析されました。また新しい学部の開設はカンフル剤としての効果はあるものの、経営基盤そのものを強化し既存のものを改革することも同時に必要であるとのこと。またその難しさについても言及されました。
 
現在取り組んでいる『CUC Vision100』と『第一期中期経営計画』は、千葉商科大学創立100周年に向けた将来構想で、2013年から1年間かけて練り上げ、2014年から第1期の5か年計画がスタートしています。経営計画策定にあたっては、教職員向け説明会を繰り返し実施。従来は、教員主体で進められていた風潮がある中、職員も一緒になって取り組むということを根付かせるためのものでした。最終案に至るまでに学内説明会とパブリックコメントの募集を3回行い、全学を巻き込んで策定されたとのことです。
 
研究会当日は、実際のアクションプラン及び進捗状況確認ツールのサンプルが配布され、重点戦略ごとに担当理事・執行責任者・事務局責任者を配置していること、必要な予算を紐づけていることが一目で分かるフォーマットをご紹介くださいました。また進捗確認は4か月ごとに実施しており、数値だけでなくグラフで表現して進捗状況を一目で分かるようにしているなど、随所に工夫が施されていました。これらの仕組み作りに当たっては数々の他大学の取り組みをヒアリングされたとのこと。露崎様はこの「大学ミッション経営研究会」にも第1回から毎回ご参加いただいており、計画を作り終え実行段階に入った今も、研究を続けていらっしゃいます。
 
露崎様ご本人もプレイングマネージャーとして日々取り組まれているからこその、具体的な事例のご紹介に、参加者の方々からも非常に参考になったとのご感想をお寄せいただきました。
 
第2部は学校法人相模女子大学 理事・事務局長 速水 俊裕 様をお迎えし、『相模女子大学のビジョンとその実現に向けた中長期基本計画』と題して、相模女子大学の事例をご紹介いただきました。
 
創立116年を迎える相模女子大学は、幼稚園・小・中・高・短大・大学を擁する伝統校です。中長期計画の策定は2006年頃から一旦着手されたものの、紆余曲折を経て2012年から再スタートを切り、職員主導でVisionを作り上げて行きました。最初に「将来構想準備プロジェクト」にアサインされたのは、事務局課長と幼・小・中高の教頭など約10名。1年間かけて40回以上会合を重ね、時には泊り込みで議論をしてきたとのことでした。1年かけて作られた「Sagami Vision 2020」は2013年に理事会提案を経て、2014年に学内に発表されます。そこから教員を巻き込み、どのように達成していくかを各委員会などの会議体で議論し、2015年から「Sagami Vision 2020実現のための中長期基本計画」を実行しているとのことです。
 
Sagami Vision2020では教育目標を1から考え直し、全ての設置校を貫くスローガンを考案。幼稚園・小学校・中学/高校・短大/大学全体のスローガンとして「見つめる人になる。見つける人になる」を掲げ、未来・社会を見つめ、道・答えを見つける人材の育成を謳った上で、その実現のために「総合学園としての5つの約束」を設定。またVisionの具現化に向けて、①教育構想を実現する計画、②教育の特色を明確にする計画、③安定した経営基盤を確立する計画、という3つの軸で中長期基本計画を策定しているとのことでした。
 
単年度の事業計画に落とし込む際には「Sagami Vision 2020 経営計画内訳書」というフォーマットで、2020年の到達目標を意識しながらブレイクダウンしていく様子を紹介していただきました。また進捗管理についてもできるかぎり数値目標を立てた上で、各項目を「色分け」で表現。四半期に一度、理事及び理事長に事務局長から状況報告をする際は、「問題があって進んでおらず、抜本的な変更が必要となるもの」「問題があったので計画を変更して進行しているもの」「順調なもの」をそれぞれ「赤」「オレンジ」「青」などに塗り分け、直観的に進捗状況を確認できる工夫をしながら議論を進めているとのことでした。参加者からも、「進捗管理の方法が興味深かった」などとの感想が寄せられ、多くの関心を集めていました。
 
第5回の開催となりましたが、今回から開催時間が早まり、議論の時間を長めに取ることもできました。コーディネーターの本間先生からの質問でそれぞれの発表には無かった切り口も引き出され、財務政策・評価制度・業務負荷の問題など、様々なトピックスに話が及んだ研究会となりました。ご参加の皆さまには心より御礼申し上げます。
 
「大学ミッション経営研究会」の開催は残すところあと2回となりました。皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げております。
 
 

今後のスケジュール

 
第6回 大学ミッション経営研究会
2/19(金)  14:30~17:00 
※12月までと開催時間が異なりますのでご注意ください。
※17:30より近隣店舗にて情報交換会を予定しております。(2時間程度・途中退席も可能です)
お問い合わせ・資料請求はこちらから受け付けております
電話:03-5809-3191(受付時間/9:00~18:00(土日祝除く)
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